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【開催報告】イスラームを知ろう!「ハラールフードってなに? 〜専門家に聞くムスリムの食事とおもてなし〜」(2021年3月28日)

 一般財団法人青少年国際交流推進センターは、オンラインセミナー「イスラームを知ろう! 」の第3回目として、2021年3月28日(日)に、イスラームを知ろう!「ハラールフードってなに? 〜専門家に聞くムスリムの食事とおもてなし〜」を開催しました。
 当日は22名が参加し、宗教法人日本ムスリム協会遠藤利夫理事・事務局長から、日本人ムスリムの視点からハラールフードにまつわる様々なお話をうかがいました。

 前半は、遠藤氏からハラールフードについての講義をいただき、そもそもハラールとはなんなのか、聖典クルアーン(コーラン)における食べ物の定義、国による制度規定の歴史等、基本的な知識について学び、後半は、参加者の皆さんからいただいた質問について遠藤氏にお答えいただきました。
 ムスリムが日本に滞在する場合の食事で気をつけることについての質問が多くあり、料理酒だけではなく、みりんや醤油などにもアルコールが含まれることが多いので気をつけた方が良いことや、和食であれば天ぷらなどは食べられる方が多いこと、お菓子などでも「豚」と明記されていなくても乳化剤や動物性油脂といった表記があった場合は豚由来である可能性があるので気をつけるべき、といったことを教えていただきました。
 また、ムスリムといってもさまざまな国や地域の方がいらっしゃるので、おもてなしとして、例えばお寿司をふるまいたい場合、ハラール以前に、そもそも生魚を食べる習慣がその方にあるかどうかというところを確認するべきということでした。例えば、アラブでは生魚を食べる習慣はない方が多いですが、東南アジアなどでは寿司屋が増えてきて、お寿司を食べることに抵抗がない方も多いそうです。
 日本滞在中にやむを得ずハラールではないものを口にすることや、知らずに口にしてしまうということもあり得ます。そうしたことを非常に気にされる方もいれば、日本にいるので仕方ないと思う方もいて、人によって判断が異なるそうです。もし、ハラールについてわからないことや少しでも気になることがあれば、その方ときちんと話をして確認するということが大切です。日本では宗教について聞くことがはばかられるような雰囲気もありますが、ムスリムに確認するのは問題ありません。特に、日本に滞在する方は、日本で完全なハラール対応ができないことは十分理解した上で、来日を決めているでしょうから、できる範囲で最大限のおもてなしをすると気持ちがあれば大丈夫ということでした。
 そうしたことから、もしムスリムと交流をしたり、ホームステイを受入れたりする機会があった際に、「対応がわからないからできない」ではなく、ひとりひとりの話を聞き、希望を尊重し、受入れ側の環境の中でできる限り対応するということが大切だということが、強く印象に残りました。
 参加者の皆さんから、今回のセミナーに参加してハラール対応についての不安が解消した、という声も多く聞かれました。 これを機に、ムスリムとの交流がいっそう増えていくことを期待しています。

 最後に、ドバイの慈善団体、ムハンマド・ビン・ラーシド・アルマクトゥーム人道慈善団体からトートバックと『アラブからのメッセージ-私がUAEから届けた「3.11」への支援』(著者:ハムダなおこ(1987年「東南アジア青年の船」事業日本参加青年))を希望者に発送すると発表しました。

<当日の参加者の声(実施後の参加者アンケートから抜粋)>

・ 日本人はおもてなしをしようと悩んでしまいがちですが、「わからなかったら聞いたほうがいいですね」という遠藤さんの言葉で、対話が一番大事だということを改めて気づかされました。

・ 地域によってムスリムの食の好み、習慣等一括りに出来ないと言うことが改めてわかりました。

・ 宗教的規範をどこまで守るかは本人が決めること。自らの宗教を問うことの重要さ。ハラールフードは奥が深いこと。ムスリムの子どもも増えており給食等を通じた多様性への理解の重要さ。

・ 日本人であるがゆえ、宗教については無関心な方でしたが、世界に目を向けて様々な宗教を学ばないといけないなと感じました。


<主催> 一般財団法人青少年国際交流推進センター
<共催> 宗教法人日本ムスリム協会
<協力> 日本青年国際交流機構(IYEO)

<講師>
遠藤 利夫
宗教法人日本ムスリム協会理事・事務局長
1970年 拓殖大学商学部卒
1970年 サウディアラビア国立マディーナ・イスラーム大学留学(3年間)
1973年 (株)コマツに入社、在職中サウディアラビア・ジェッダ市に6年間駐在
2009年 (株)コマツを定年退職
2004年~2012 年 拓殖大学イスラーム研究所シャリーア専門委員会委員
2012年 拓殖大学イスラーム研究所客員教授
2014・2015年度 農林水産省 輸出戦略実行委員会ハラール部会委員

 遠藤氏にはこれまでも、一般財団法人青少年国際交流推進センターが主催したセミナーにて、講師としてご協力いただいております。
 過去の開催報告は以下リンクからご覧ください。
◆第1回イスラーム教を学ぼう!<入門編>(2020年11月1日開催)
◆第2回イスラームを知ろう!~日本人ムスリムの生活をのぞいてみよう~(2020年12月20日開催)

<モデレーター>
小田 玲実
一般財団法人青少年国際交流推進センター プログラム・コーディネーター
日本青年国際交流機構(IYEO)国際担当幹事

 内閣府主催の青年国際交流事業に、2007年「日本・中国青年親善交流事業」参加青年、2013年・2015年同事業渉外(通訳)として参加。
 マレーシア人留学生の受入れや、日本人学生のマレーシア研修の引率等を行っており、イスラームやハラールフードについてもっと知りたいと思い、今回のセミナーを企画。

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問合せ先:一般財団法人青少年国際交流推進センター
TEL  03-3249-0767
Email  i.seminar@v001-dsds.site

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